2009年07月05日

専門大学?職業大学?

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ほぼ2週ほど前、朝日新聞に「不思議な」記事が出ていました。



仕事直結の授業中心、「新大学」創設へ 中教審の報告案
《新聞記事:朝日新聞:6月23日付》





全文を引用すると、こんな記事です。

ここから----------

中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)は22日、会議を開き、職業教育に絞った「新しい大学」を創設する方針を打ち出した。教養や研究を重視する今の大学・短大とは別の高等教育機関(新学校種)。実務の知識や経験、資格を持つ教員が職業に直結する教育を担う。実現すれば、高校卒業後の学校制度が大幅に変わることになる。

 これまでの議論では、新大学の名称は「専門大学」「職業大学」などが考えられている。報告案によると、新たな教育課程は、実験や実習など仕事に直結する授業に重点を置き、割合として4〜5割を例示している。このほか関連する企業での一定期間のインターンシップを義務づけ、教育課程の編成でも企業などと連携する。修業年限を2〜3年または4年以上を考えている。

 中教審での議論は、就職しても早期に仕事をやめる若者が増えていることや、かつてと仕事内容や雇用構造が大きく変わったことから始まった。この過程で、一般(教養)教育や研究に多くの時間を割く、これまでの大学と目的が異なる新たな高等教育機関の設立が具体化してきた。

 今後の議論を踏まえて方針が了承されると、文科省が制度設計の作業に入る。設置基準などの仕組みができれば、新大学への移行を希望する専修学校(専門課程)などが集まるとみられる。

 ただ、現状の専修学校の制度は、私学助成対象とならない代わりに設置基準が緩く、自由な運営や教育ができる。また新大学が、地域の大学や短大などと競合する場合もあり、反発が出る可能性もある。22日の会議でも「現行の大学にも多様性があり、議論は尽くされていない」との反対意見が出た。中教審は今夏をめどに報告をまとめる方針だ。(編集委員・山上浩二郎)

----------ここまで





記事によると「22日の会議でも」とあるので、中央教育審議会の中でも「キャリア教育・職業教育特別部会」での議論であったことが分かります。


キャリア教育・職業教育特別部会(第10回)の開催(6月22日)について
《プレスリリース:文部科学省:6月15日付》




この部会のメンバーは以下のとおり。
キャリア教育・職業教育特別部会 委員名簿




記事を注意深く読んで見ると、これは、現在の「専修学校」を新たな学校種として「一条校」に取り込んでいく(文科省の縛りの下に置く)ような話に見えます。



「一条校」、なんのことだかご説明をしますと、学校教育法第一条に「この法律で、学校とは、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、大学、高等専門学校、盲学校、聾学校、養護学校及び幼稚園とする。」となっており、ここに定められた「狭義の」学校のことを指します。


これらの「一条校」は、学校教育法その他の法律などによって規制ならびに保護を受け、年限や目的、卒業時に授与できる学位などが定められている教育機関を指すわけです。


で、上記の議論は、これまでの大学(一条校)とは違う「新しい大学(新学校種)」を創設しようという議論なわけですから、文科省としては、新しい一条校の枠組みを作りたい(そしてコントロールしたい)ということになるのでしょう。



とは言うものの、現在、この議論で言う「職業教育に的を絞った」教育は、いわゆる専門学校(法律上の種別で言えば「専修学校」)がこれまで長年にわたり担ってきているわけで、ここに手をつけようというわけです。



この、「ハコ(制度)をいじれば、どうにかなる」という発想は、一体いつまで続くのでしょうか・・・


ある意味「自由競争」で、これまで需給関係を冷静に見つめ、変幻自在の動きを見せていた専修学校の世界に「神の見える手(見えざる手ではなく)」が加わろうとしているわけです。


学校を設置している理事者側や「大学の先生となりたい」方々にとっては、ある意味朗報なのかもしれませんが、これは本当に「教育を受ける側」にとって、意味ある施策になり得るのでしょうか?





ちょっと懐疑的です。





現在「大学」に対しても「神の見える手」を用いて「専門職大学院」をはじめとして様々な手を打っているようですが、それらが当初想定していたような結果を上げているかというと、どうなのでしょうか?


「結論は出てないけど、ここではもうこれ以上何もできないから、別のところで何かしようか?」というニュアンスを感じます。




そもそもスタートは、戦後教育制度が前提としている「6・3・3・4制」に起因していると思います。

最後の「4」が、名前こそ「専門学部」で構成されながらも、その教育内容の実質は「専門科目」こそ教えるものの、その内実といえばマス教育であるがゆえに、その専門家を育てることにはほとんどなっていないという現実から直視すべきだと思います。

理系の方であれば、職業につながる「専門」を学んでいるのかもしれませんが、文系にはその論理は通用しません。

私自身、学部時代の「専門」は政治学ですが、今の職業とは全く関係ありません・・・

むしろ大学で学んだのは「学ぶ姿勢」や「学び方」といった「社会人基礎力(と恐らく今では言われるであろう)」であって、しかもこれについても、課内というよりも課外で学ぶことが多かった記憶があります。




そのような状況が続いているであろう大学について手を着けることなく(「研究者」の集まりに教育をさせる)、新しい学校種を作ろうなんて、ある意味、責任放棄に近い感覚を覚えます。(とはいえ、「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的」と規定してしまっている(学校教育法83条)では、これ以上は難しいのかもしれませんが)




そんな予算と時間があるのであれば、今ある学校をどうにかするのではなく、そのような学校に多くの「やる気」と「元気」と「能力」がある(でも、金銭的・家庭的等の事情から入学・進学の機会が失われつつある)生徒・学生が入学・進学できるような仕掛けを真剣に考えることのほうが、将来のために現在の国づくりを考える官僚・官庁の仕事だと思うのですが・・・・




この先、どのように議論が展開されるのでしょうか。

本当に「専門大学」「職業大学」が出現する日は来るのでしょうか・・・





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2009年10月18日:2009年慶應連合三田会大会まで、あと105日
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2009年07月02日

慶應義塾報:2182号(21年4月16日発行)(臨時号)

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今更ではありますが、記録として順々に塾報を。




既に塾長選挙が終わり、清家篤新塾長が就任されていますが、この塾報は「特別号」ということで、次期塾長選出についての

・第一次塾長候補者氏名(学部等12部門各2名、のべ24名)
・塾長候補者推薦委員会委員(学部等12部門、計480名)
・塾長候補者推薦委員会代理人(委員が欠席の場合の補充要員)
・選挙管理委員会委員

の名前が列挙されています。




それしか書いてありません。


本当に。


ゆえにページ数もいつもの塾報とは大きく違い、たったの4ページ。





第一次塾長候補者:のべ24名に関しては、既に過去のブログにおいて具体的なプロセスまで含めお伝えしていますが、念のため、名前を改めて列挙。



第一次塾長候補氏名(五十音順、敬称略)
 文学部:関場武、長谷山彰
 経済学部:清家篤(商)、細田衛士
 法学部:朝吹亮二、国分良成
 商学部:桜本光、清家篤
 医学部:安西祐一郎(理)、末松誠
 理工学部:安西祐一郎、真壁利明
 総合政策学部:阿川尚之、金子郁容
 環境情報学部:金子郁容(総)、徳田英幸
 看護医療学部:金子郁容(総)、山下香枝子
 薬学部:安西祐一郎(理)、西村太良(文)
 一貫教育校:安西祐一郎(理)、大貫義容(普)
 職員:安西祐一郎(理)、末松誠(医)



ちなみにこれを個人別に推挙された部門数で並べ直してみると、
 5:安西祐一郎(医、理、薬、一、職)
 3:金子郁容(総、環、看)
 2:清家篤(経、商)、末松誠(医、職)
 1:関場武(文)、長谷山彰(文)、細田衛士(経)、朝吹亮二(法)、国分良成(法)、桜本光(商)、真壁利明(理)、阿川尚之(総)、徳田英幸(環)、山下香枝子(看)、西村太良(一)、大貫義容(普)
となります。


今となっては、ですが。





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2009年10月18日:2009年慶應連合三田会大会まで、あと108日
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2009年07月01日

ブックカバー、いかがですか?

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昨年、義塾は創立150年を向かえ、今年が151年目に当たるわけですが、「創立150年記念事業」は、2005年9月から10年間を事業期間として展開されています。



別に昨年で終わっているわけじゃないんですよ。



今年も年初に「未来をひらく福澤諭吉展」を東京国立博物館で開催しましたしね。(8月からは大阪で開催されます)



「福澤諭吉記念文明塾(福澤文明塾)」一期が開講中二期が募集終了というステイタスです。





さて、なぜこんな「おさらい」のような話を書いているかというと、久しぶりに巡回しにいった創立150年記念事業サイトで、以下のようなニュースを見つけたからです。



2009/6/29【慶應生協×塾生スタッフ企画】オリジナルブックカバー完成(7/1〜生協書籍部にて配布開始)



創立150年記念事業の中には「塾生スタッフ企画(塾スタ)」があり、その中の慶應義塾生協とのコラボ企画第二弾として、どうやらブックカバーを作ったらしいのです。
(ちなみに第一弾は「塾生用語集の入った電子辞書」




こちらが、そのブックカバー。


bookcover.gif



7月1日から、この紙製のブックカバーが、文庫・新書を生協にて購入した場合にもらえるそうです。



話のネタに、是非。





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2009年10月18日:2009年慶應連合三田会大会まで、あと109日
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2009年06月28日

評議員(73/100):奈良久彌氏

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《73人目/100人》

奈良久彌(なら ひさや)君

現職:株式会社三菱総合研究所特別顧問

選出枠:推薦

学位:昭和22経

その他:
特にありません・・・・
さすがにお年を召された方は、インターネット上に情報が少ないようで。


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2009年10月18日:2009年慶應連合三田会大会まで、あと112日
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2009年06月23日

今日からいよいよ解体工事

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今回の創立150年記念事業において、三田キャンパスでの事業としてはハードとソフト、それぞれに大きな目玉があります。




ソフト面の目玉としては、今年4月に開講した「福澤諭吉記念文明塾(福澤文明塾)」です。

こちらはちょうど第二期(秋実施)の募集が終わったところです。





そして、ハード面での一大事業が「未来先導館(仮称)を含む南校舎の建て替え」事業です。


創立100年記念事業の一環として建設されたこの建物を、耐震面および機能面からの拡充が必要となり、今回建て替えることとなりました。


キャンパスの中でも大きなウェイトを占める建物であることもあり、建て替えの前提としての代替教室の確保のために「南別館」が既にこの四月に竣工しています。



そしていよいよ今日、6月23日から南校舎の解体工事が始まります。


090607_kaitai.jpg
解体工事のお知らせ



南校舎の下の階段はくぐる事ができなくなり、正門から入ろうとする場合には、新図書館横のスロープを福澤公園脇を抜けて塾監局前まで上がるルートを仮通路として利用することとなるようです。



今、三田の姿が大きく変わろうとしています。



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2009年10月18日:2009年慶應連合三田会大会まで、あと117日
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未来をひらく福澤諭吉展 2009 東京,福岡,大阪