1999年三田会、登録受付中
5月23日、大同窓会開催予定
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結果は皆さんのご存じのとおりです。
商学部長・商学研究科委員長の一期目(2007年10月〜)の清家篤君が、2009年5月28日からの4年間、塾長(理事長兼学長)に就任することが決まりました。
ちなみに
・元塾長:石川忠雄君は、塾長就任前に法学部長を3期6年
・前塾長:鳥居泰彦君は、塾長就任前に経済学部長を2期4年
・現塾長:安西祐一郎君は、塾長就任前に理工学部長を4期8年
次期塾長に、清家篤商学部長が選任される
《ニュース:慶應義塾:2009年4月24日付》
慶応新塾長に清家篤氏 学生に「自分で考えること必要」
《報道記事:朝日新聞:2009年4月24日付》
慶応新塾長に清家氏
《報道記事:読売新聞:2009年4月25日付》
次期慶応塾長に清家篤氏 「実学の精神引き継ぐ」
《報道記事:日経新聞:2009年4月24日付》
慶応義塾:新塾長に清家篤氏を選任
《報道記事:毎日新聞:2009年4月25日付》
慶応義塾 新塾長に清家氏
《報道記事:MSN産経ニュース:2009年4月24日付》
慶応塾長交代 背景に「理工学部出身」への反発?
《報道記事:MSN産経ニュース:2009年4月24日付》
純粋に事実に焦点をあてて、今回の塾長選挙を振り返ろうと思います。
では、はじめから。
ブログの中でも一度説明を書きましたが、現在の塾長選挙は、
ステップ1)各部門(12部門)における、第一次塾長候補者各2名の推挙
↓
ステップ2)「塾長候補者推薦委員会」での、各部門から選ばれた推薦委員(計450名)による、第二次塾長候補者の選出
ステップ2−1)のべ24名(12部門×2名)→5名【3名完全連記】
ステップ2−2)5名→3名【3名以内の連記または単記】
↓
ステップ3)塾長候補者銓衡委員会における塾長候補者1名の選任
↓
ステップ4)評議員会における塾長の選任
というステップで構成されています。
さて、ではこれまでの《プレイバック》と同様に詳細を。
ステップ1)
第一次塾長候補氏名(五十音順、敬称略)
文学部:関場武、長谷山彰
経済学部:清家篤(商)、細田衛士
法学部:朝吹亮二、国分良成
商学部:桜本光、清家篤
医学部:安西祐一郎(理)、末松誠
理工学部:安西祐一郎、真壁利明
総合政策学部:阿川尚之、金子郁容
環境情報学部:金子郁容(総)、徳田英幸
看護医療学部:金子郁容(総)、山下香枝子
薬学部:安西祐一郎(理)、西村太良(文)
一貫教育校:安西祐一郎(理)、大貫義容(普)
職員:安西祐一郎(理)、末松誠(医)
のべ24名は以上(慶應義塾報2182号(臨時号)21年4月16日発行より抜粋)ですが、
これを個人別に推挙された部門数で並べ直してみると、
5:安西祐一郎(医、理、薬、一、職)
3:金子郁容(総、環、看)
2:清家篤(経、商)、末松誠(医、職)
1:関場武(文)、長谷山彰(文)、細田衛士(経)、朝吹亮二(法)、国分良成(法)、桜本光(商)、真壁利明(理)、阿川尚之(総)、徳田英幸(環)、山下香枝子(看)、西村太良(一)、大貫義容(普)
となります。
部門数としては安西さんが最多の5部門、それに続くは金子さんの3部門でした。
部門の中身を見てみると分かるのが、安西君を推挙したのは医、理、薬、一、職、の三田以外の3キャンパス(矢上、信濃町、芝共立)。
金子君はキレイにSFCの3学部。
清家君は三田の2学部。
末松君は信濃町(職員の半数は信濃町の看護師なので、こういう解釈です)。
ステップ2)
第一次塾長候補者は延べ24名ですが、実際の人数は上に見たように16名。
この16名に対して、
ステップ2−1)のべ24名(12部門×2名)→5名【3名完全連記】
ステップ2−2)5名→3名【3名以内の連記または単記】
が行われたわけです。
この「塾長候補者推薦委員会」での、各部門から選ばれた推薦委員(計450名)の数を、各候補者に按分してみると
文学部(48)→関場武(24)、長谷山彰(24)
経済学部(48)→清家篤(24)、細田衛士(24)
法学部(48)→朝吹亮二(24)、国分良成(24)
商学部(48)→桜本光(24)、清家篤(24)
医学部(48)→安西祐一郎(24)、末松誠(24)
理工学部(48)→安西祐一郎(24)、真壁利明(24)
総合政策学部(18)→阿川尚之(9)、金子郁容(9)
環境情報学部(18)→金子郁容(9)、徳田英幸(9)
看護医療学部(12)→金子郁容(6)、山下香枝子(6)
薬学部(18):安西祐一郎(9)、西村太良(9)
一貫教育校(48):安西祐一郎(24)、大貫義容(24)
職員:(48)安西祐一郎(24)、末松誠(24)
となります。
さて、これを委員の数順に並べ直してみると
105:安西祐一郎(医24、理24、薬9、一24、職24)
48:清家篤(経24、商24)、末松誠(医24、職24)
24:金子郁容(総9、環9、看6)、関場武(文24)、長谷山彰(文24)、細田衛士(経24)、朝吹亮二(法24)、国分良成(法24)、桜本光(商24)、真壁利明(理24)、大貫義容(一24)
9:阿川尚之(総9)、徳田英幸(環9)
6:山下香枝子(看6)、西村太良(薬6)
となります。
とはいえ実際には、この「ステップ2−1」は『3名完全連記』ですので、上記の安西君分(と勝手にシミュレートした)の委員も、安西君以外に二人の名前を書けるわけです。
いずれにせよ、この16名から5名が選ばれたわけです。
そして次に「ステップ2−2」は、この5名を3名へ絞り込む投票が行われました。
さて、この第二回目の投票ですが、ポイントは「3名以内の連記または単記」であるということです。
これの意味するところは、450名の推薦委員が、ある人は1名を、ある人は3名を、5名の中から書けるということです。
450名の委員が5人を選ぶ。
平均すれば、候補者一人当たり90票です、全員が単記すれば。
仮に選ばれた3名に投票が集中したとしたら、候補者一人当たり150票。これもまた全員が単記であることが条件です。
単記とは、要は「意中の候補に投票する」ということでしょうか。
仮に3名連記ができるにしても、他の候補に興味がなく「自分はこの人」ということであれば、単記でしょう。
ただ、実際には朝日新聞の報道を見る限り「3位までの候補者がいずれも200票を超えた」ということですから、上記のような単記中心の投票ではなかったのでしょう。
むしろ3名連記を考えてみると、5人の候補者で考えれば一人当たり270票。仮に3名に集中したとして450票。
このシミュレーションを総合して考えると、おそらく上位3名までは3人連記で投じられた票が多く、4位5位については単記中心だったと考えるのが自然ではないでしょうか。
そして、この3名までの絞り込みで選ばれたのが、国分良成君、清家篤君、細田衛士君(五十音順)で、この3名が塾長候補者推薦委員会で選ばれた旨が臨時評議員会においても報告されました。
(評議員会での報告でも「五十音順」で報告されました)
とはいえ、ここまではきちんとした決まりではない「塾内申し合わせ」によるプロセスなんですが・・・
その後、4月21日に開催された「塾長候補者銓衡委員会」において、上記3名からうち1名を塾長候補者として選任したわけです。
この「塾長候補者銓衡委員会」についても以前書きましたが、その構成員は
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1 評議員会議長 1名
2 評議員会に於いて互選された者(規約第19条第2項第1号の評議員を除き、本条第2項第3号から第7号の合計数と同数とする) 13名
3 嘗て塾長たりし者 1名
4 大学学長 ただし現に塾長たる者は除く 0名
5 大学各学部長 10名
6 大学以外の学校の校長のうちから互選された者 1名
7 部長以上の職員のうちから互選された者 1名
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の計27名となっており、メンバーは「評議員会議長1名+評議員13名」で外部メンバーが多くなっている一方、今回については上記の候補者2名もいるという形になっていました。
ここは、「塾長候補者銓衡委員会規則」といったルールがあり、これに拘束されます。
ただし、この規則には、これより前のプロセスとの連続性はどこにも規定されておらず「一名、塾長候補を選出する」とだけ規定されているんですけどね。
そして24日14時からの臨時評議員会において、この「塾長候補者銓衡委員会」から選出された塾長候補としての清家篤君について、塾長選任の議決を行ったというわけです。(実際には、選任されるまで清家君は会場には入らず、略歴と選挙での所信表明が机上にあっただけで、選任後に入場されました)
現塾長の任期は5月27日まで、新塾長の就任は5月28日です。

(評議員会会場@旧図書館大会議室:2009年3月撮影)
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2009年10月18日:2009年慶應連合三田会大会まで、あと174日
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これを個人別に推挙された部門数で並べ直してみると、
5:安西祐一郎(医、理、薬、一、職)
3:金子郁容(総、環、看)
2:清家篤(経、商)、末松誠(医、職)
1:関場武(文)、長谷山彰(文)、細田衛士(経)、朝吹亮二(法)、国分良成(法)、桜本光(商)、真壁利明(理)、阿川尚之(総)、徳田英幸(環)、山下香枝子(看)、西村太良(薬)、大貫義容(一)
となります。
理事会と評議員会の関係は? 理事会推薦は制度上もしくは事実上 選挙にアドバンテイジとなりますか?
もし何らかのアドバンテイジがあるとすれば、福沢先生のお考え 即ち 個人の平等 ひいては民主主義の根幹に反することになりませんか? 巷によくみられる役員選挙のごとく前もってがん号で決定し選挙自体は祭りに過ぎないことになりませんか?