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私が2年間学んだ、東京大学大学院の大学経営・政策コースには、付設の研究センターとして「大学経営・政策研究センター」が設置されています。
ここでは、大きく分けて
(1)大規模・追跡調査の実施
(2)国際比較・ベンチマーキングの実施
(3)政策・制度的選択肢の析出とシミュレーション
の3つを実施しています。
このうち、最近、朝日新聞において「高校生の進路と親の年収の関連にについて」を利用した記事が掲載されました。
親の年収が大学進学率左右 200万円未満は28%
《報道記事:朝日新聞:2009年7月31日付》
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年収200万円未満の家庭の高校生の4年制大学進学率は3割に満たず、一方で1200万円以上の家庭では倍以上の6割強に――。東京大学の大学経営・政策研究センターが調査したところ、保護者の収入が多くなるほど右肩上がりに大学進学率が高くなることが確認された。国公立大では所得による差はあまりないが、私立大への進学で大きな差がついていた。
子どもの受ける教育や進学率が、親の所得差によって影響され、「教育格差」につながっているとして社会問題化している。調査は、こうした実態を探るためで、05年度に全国の高校3年生約4千人を抽出して3年間追跡した。保護者から聞き取った年収を200万円未満から1200万円以上まで七つに区分し、進路との関係をみた。
それによると、最も低い200万円未満の層の4年制大学への進学率は28.2%。600万円以上800万円未満は49.4%、800万円以上1千万円未満は54.8%、1200万円以上だと62.8%に至った。
進学先をみると、国公立大は年収600万円未満はどの層も10%強、1200万円以上でも12%強と大きな差はない。他方、私大進学の差は顕著で、200万円未満は17.6%、600万円以上800万円未満は36.8%。1200万円以上では50.5%で、200万円未満の2.9倍になった。
国立大の年間授業料は平均約54万円、私立大は同約85万円。大学は「全入時代」を迎えたとされるが、所得が低い家庭では、国公立大以外に行きづらい様子がうかがえる。センター長の金子元久教授(高等教育論)は「このままでは大学教育を受けられる人が所得の階層で固定化してしまう。進学したくてもできない人を支援するセーフティーネットの政策をつくる必要がある」と指摘している。
一方、就職率は進学率の傾向と表裏の関係になっている。200万円未満の層は35.9%だったが、年収が高くなるほど率は低くなり、1200万円以上では5.4%だった。
文部科学省の調査では、06年春の高卒者の4年制大学への進学率は45.4%。総務省の家計調査では、同年の勤労世帯の平均年収は約630万円だった。(編集委員・山上浩二郎)
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これについては、大規模調査の結果の一部が活用されているだけなのですが、今回、センターのほうから結果をまとめた資料が公開されました。
高校生の進路と親の年収の関連について
《資料公表:東京大学大学院教育学研究科大学経営・政策研究センター
:2009年7月31日付》
内容は、一言で言うと、やや衝撃的、です。
新聞記事の中で金子教授が発言されている通り「このままでは大学教育を受けられる人が所得の階層で固定化してしまう。進学したくてもできない人を支援するセーフティーネットの政策をつくる必要がある」ことを痛感させられます。
この8月30日に投票となる「第45回衆議院議員総選挙」の各党マニフェストでも読んで、この後の教育政策も考えていく必要がありそうです・・・
第45回衆議院議員総選挙(JANJAN全国政治家データベース)
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2009年10月18日:2009年慶應連合三田会大会まで、あと64日
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