1999年三田会、登録受付中
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神奈川大学といえば、昔から「給費生入試」などを行うなど、奨学金制度について積極的な大学とされています。
その神奈川大学で、新たな仕組みが始まるようです。
総額約5億円規模の給付型奨学金制度「米田吉盛教育奨学金」を創設します《11月10日:報道発表:神奈川大学》
これまでも神奈川大学では、給費型の制度として「神奈川大学給費生」「法科大学院給費生」「附属学校特待生」、経済支援型の制度として「修学支援奨学金」、「社会人奨学金」「外国人留学生授業料減免制度」があったとのことですが、これを更に拡充するらしいのです。
今回のポイントは、かなり「政策的」な意図が感じられますね。
以下のラインナップを見てみてください。
1. 給費生
(1)「大学院給費生」
・給付額:当該年度の学費相当額
・支給期間:博士課程前期 原則5年間、博士課程後期 原則3年間
2. 経済支援
(1)「新入生奨学金」
・給付額:年間授業料の30%相当額
・支給期間:入学年度限り
(2)「地方出身者学生支援奨学金」
・給付額:年間15万円
・支給期間:入学年度限り
(3)「附属高等学校出身学生支援奨学金」
・給付額:年間授業料の30%相当額
・支給期間:原則4年間
(4)「神奈川大学出身者支援奨学金」(大学院向け)
・給付額:年間授業料の30%相当額
・支給期間:入学年度限り
3.成長支援
(1)「自己実現・成長支援奨学金」
・給付額:活動の内容、実績により給付
・支給期間:1度限り。ただし、内容が違う場合は再出願可
(2)「指定資格取得・進路支援奨学金」
・給付額:20万円もしくは30万円(資格・進路により規定に即して決定)
・支給期間:1度限り。ただし、分野が異なる場合、他試験に合格した場合は再出願可
(3)「海外活動支援奨学金」
・給付額:(1)短期;5万円 (2)長期;40〜80 万円
・支給期間:(1)短期は1度限り。(2)長期は募集要項の規定による
(4)「研究・社会活動支援奨学金」
・給付額:活動の内容、実績により規定に即して決定
・支給期間:年度限り。再出願可。
1の給費生は、よくある形ですが、2の経済支援の対象が、実に戦略的。学生を「入れる」段階でのインセンティブにしようという意図がすごく鮮明に出ています。
3の成長支援も面白いですね。
大学はどちらかといえば「正課」しか支援しない傾向にありますが、これらはほとんど「課外」を対象にしていますね。
これによって、返還の必要のない奨学金の給付対象学生は現状のほぼ倍の約1500人となるようです。
ちなみに、我が義塾においての奨学金制度はこれまで、それほど「充実」していないという認識のほうが強かったようです。
これまでの特徴としては「利子給付奨学金制度付き学費ローン」という仕組みがあり、学生が銀行との間でローンを組み、奨学期間中はその利子分を大学が負担し、卒業後に返していくというものでした。(法改正が見込まれるということで募集を辞めたようですが)
しかし、今回の創立150年を記念して、義塾社中から集まった寄付金をもとにして「慶應義塾創立150年記念奨学金」や「慶應義塾大学家賃補助制度」などを新たに設置し、海外学習の援助や地方から上京してくる塾生への援助にも範囲を広げています。少しずつですが。
これに加えて、義塾らしい「社中協力」が形になったものとして、昔から連綿と続いている「指定寄付奨学金」がありますね。地区や年度の三田会からの寄付による奨学金制度が数十あるんですから!
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