2008年02月27日

歴史の転換点?

【今日のひと口】
アンリ・ルルー(C.B.S./フランボワーズ)


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さて、問題です。



ハーバード大学が有している基金(運用資産)は、いくらだと思われますか?



答えは、3兆円(4兆円とも)です。


この基金を年率二桁で運用しているというのですから、まさに恐るべしです。





さて、
この動きの後塵を拝すること著しいものはありますが、わが国の「知の頂点を目指している」(by小宮山総長)東京大学が、いよいよ動き始めました。


東大支援に120億円基金 トヨタなど大手15社
《新聞記事:「東京新聞」2月23日付け》


東大支援へ120億円基金・トヨタなど15社、運用益から奨学金
《新聞記事:「日本経済新聞」2月23日付け》


東大に財界が基金 トヨタなど15社、120億円
《新聞記事:「朝日新聞」2月24日付け》



朝日新聞の記事によると
-----ここから記事-----
 東京大学の国際競争力を高めるため、三菱東京UFJ銀行やトヨタ自動車など大手15社が計120億円の基金をつくり、運用益の一部を毎年、大学側に寄付することになった。東大の首脳が23日、計画を明らかにした。東大は、優秀な留学生を招くための奨学金などに寄付を生かす考えだ。国の十分な財政支援を期待できないため、経済界から広く支えてもらう態勢をとる。

 協力するのは両社のほか、電機や化学、電力など各業界の有力企業。各社が5億〜15億円を出しあい、三菱UFJ信託銀行に運用を委託、今月下旬にもスタートする予定。

 目標利回りは年3.5%程度。比較的安全な国内債券を中心に運用し、各社が得た収益の一部を毎年、東大に寄付する。運用不調のときは、各社が損失のリスクを負うものの、好調のときには企業側にも収益が入る仕組みだ。目標通りの利回りなら毎年、2億5000万円ほどが東大の寄付収入になるようにする。

 欧米や豪州の有力大学は、寄付や国の支援による潤沢な資金をテコにアジアの有望な学生招致に乗り出しており、東大は危機感を募らせていた。小宮山宏総長ら首脳陣が各社を回り、支援を要請。企業側にとっては社会貢献にもつながることから、基金が実現した。

 東大はすでに基金の2次募集を始めているほか、運用方法の違う基金を別途募ったり、一般の人からも資金を信託、運用、寄付してもらう仕組みを検討したりしている。こうした様々な基金を集め、東大としての運用総額を08年度中に500億円、10年以内に2000億円にまで拡充したい考えだ。

-----ここまで記事-----
ということだそうです。


いよいよ来たな、という感じです。


前向きな表現を使えば「選択と集中」、後ろ向きな言葉を使えば「弱者切り捨て/勝ち逃げ」の始まりとなるのでしょうか?


とはいえ、東大の危機感も分かります。
3兆円の運用資産を持つ大学と戦おうとしているわけですから。

国内の「どんぐりの背競べ」に巻き込まれていては、いつまで経っても相手の背中は見えてこないでしょうし。





さて、ここまでのことを始めた東大が、この果実等を使って何をしたいかについては、既にその例が垣間見えます。


博士課程院生に対する経済支援策の拡充について
《プレスリリース:「東京大学」2月22日付け》


東大、院生の「授業料半額免除」を2倍の1000人に
《新聞記事:「日本経済新聞」2月23日付け》


東大、院生2000人に年30万円の研究支援
《新聞記事:「読売新聞」2月23日付け》


東京大:院生の支援拡充
《新聞記事:「毎日新聞」2月23日付け》




そうでなくても国立の授業料は私立より安いにもかかわらず、そこから更に財政的援助を行い、大学院生の負担を軽減しようとしています。


これは純粋に脅威です。


簡単に考えると「質の高い商品(東大での教育・研究)」が「市価より大幅に安い」値段で買うことが可能になるのですから。


これに食指を動かされない人は、いないでしょう。


学問研究の内容そのものが普遍的な内容を持っていることは自明であり、となると「なぜ、その場所で学ぶのか」が問われてくることになります。

同じ学問研究を「慶應義塾で」行う意味、その意義を見出させることは可能なのでしょうか?



ちょっと心配。


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【今日(2月27日)は何の日】
天武天皇即位(673)、碧蹄館の戦い(1593)、ドミニカ共和国がハイチから独立(1844)、小石川植物園開園(1875)、田中角栄元首相が脳梗塞で入院(1985)、

【今日が誕生日】
狩野芳崖(1828)、ジョン・スタインベック(1902)、豊田章一郎(1925)、アリエル・シャロン(1928)、村上泰亮(1931)、ラルフ・ネーダー(1934)

【今日が忌日】
行基(749)、藤原隆信(1205)、本阿弥光悦(1637)、ボロジン(1887)、イワン・パブロフ(1936)、網野善彦(2004)



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posted by Tommy at 23:44| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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