2007年09月17日

YouTube、いよいよ講義のテーマに

ようやくと言うべきか、いよいよと言うべきか。


いずれにしろ、出ました。Youtubeがテーマの講義。


しかも、講義だけでなく、課題までもYoutubeで閲覧可能のようです。


米大学、YouTubeがテーマの講義をYouTubeで公開
《報道記事:ITmedia9月15日付け》



場所はカルフォルニア州にある、ピッツァー大学のアレクサンドラ・ユハス教授が担当する「メディア研究」の講義だそうです。

確かに、Youtubeにアクセスしてみると、講義や学生による課題が掲載されています。


プレスリリース

Youtube上に掲載されているので、閲覧することもコメントも可能になっているのが最大の特徴でしょうか。

これまでの大学の講義であれば、その講義が行われている教室に行くことでしか、その講義を体験することはできないわけですが、このタイプの講義であれば、たとえ教室に行かなくても体験することが可能になるのでしょうか。



【関連サイト】
ピッツァー大学での講義サイト@Youtube



【今日(9月17日)は何の日】
東京モノレール開業(1964)、ソウルオリンピック開会(1988)

【今日が誕生日】
源実朝(1192)、正岡子規(1867)、金丸信(1914)

【今日が忌日】
徳川家治(1786)、カール・ポパー(1994)


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2007年09月16日

学外者の関与のあり方とは

「大学の経営において、学外者の関与はいかにあるべきか」という問題、日本においても徐々に議論ができる環境になりつつあるようです。


今年、この議論が注目を浴びるようになったのは、何といっても7月に行われた山形大学の学長選考によってでしょう。


[解説]国立大 学長選考様変わり
《新聞記事:読売新聞8月24日付け》


山形大新学長に結城前文科次官、他候補は抗議
《新聞記事:読売新聞7月27日付け》


結城新学長が就任
《プレスリリース:山形大学9月5日付け》



国立大学は、独立行政法人としての国立大学法人に移行したことによって、その学長の権限は私立大学における学長を遙かに超える権限が付与されました。
とはいえ、その学長の選考方法そのものは従来からの方法が踏襲されているところが多く、結果的に「過去から見た学長像」と「現実の学長像」にズレが生じているため、山形のような事例も起こっているわけです。


調査によると、現在87大学において、経営協議会委員が677人、理事が131人、監事174人が学外から就任しているということです。

国立大、学外者経営に存在感 教職員と意識差、摩擦も
《新聞記事:読売新聞8月31日付け》


この記事に取り上げられている調査によると「教職員のほとんどに、法人になったことの意識が薄く、大学の諸施策に無関心、非協力」と、学内の危機感の低さを指摘する意見が出ていたそうです。

こういう表現は的確ではないかもしれませんが、これまで文部省という保護者の下でプールで泳いでいたのが、急に海で泳ぐことになったというぐらいの大転換のはずなわけで(しかもそんなことはこれまでにしたこともない)、その人を捕まえて「無関心・非協力」と言っても、建設的な関係は築ないでしょう。



コンサルティングの際、その会社に対して調査・分析するのは、直接に関係はない第三者なわけですが、その報告を受けて変革を実施するのは、その組織の構成員自身です。
大学という組織でも、いくら学外から理事を連れてきたとしても、組織の構成員である教員・職員自身が変わろうとする気がなければ、本当の変革には結びつきません。

いかに構成員自身に「変革の必要性」を実感させるか。

そこにリーダーシップのカギがあるのではないでしょうか。




【関連サイト】
山形大学


【今日(9月16日)は何の日】
つくば万博閉幕(1985)、新幹線100系引退(2003)

【今日が誕生日】
竹久夢二(1884)、緒方貞子(1927)、古橋広之進(1928)

【今日が忌日】
朝倉義景(1573)、ルイ18世(1824)、大杉栄(1923)


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2007年09月15日

医学部がようやく定員増

ここ数年、医療ミスが相次ぐ例が耳目を賑わしていますが、その理由の一つとして、医療従事者の不足、なかんずく医者不足(特に地方においての)が指摘されています。


ここにきて、その医師養成課程の増員が数十年ぶりに認められることになりました。

全都道府県で医学部定員増 年に最大計245人
《新聞記事:産経新聞8月24日付け》


医師不足対策、医学部の定員80人増 08年度国立大
《新聞記事:朝日新聞8月30日付け》


医師確保へ「都道府県版自治医大」 医学部定員245人増 政府方針 来春から10年間 へき地勤務条件に
《新聞記事:西日本新聞8月25日付け》



今回の計画では、都道府県ごとに増員できる枠を設定し、しかも増員分についてはその入学金や授業料は自治体が全額肩代わりし、卒業後はへき地などの病院や診療科を指定して9年間の勤務を義務付けるということのようです。


ようやく、という感じではなりますが、まずは第一歩として歓迎すべきでしょう。

そうは言っても、この効果が出るのは早くて6年後、もっと言えば、実際に「信頼に足る医師」としてのレベルを考えると、効果が出るのはどんなに早くても10年後ですね。


と、遠い・・・



【関連サイト】
自治医科大学


【今日(9月15日)は何の日】
メキシコ独立革命(1810)、日満議定書調印(1932)、仁川上陸作戦開始(1950)

【今日が誕生日】
徳川頼房(1603)、ウィリアム・H・タフト(1857)、アガサ・クリスティ(1890)

【今日が忌日】
村上武吉(1604)、徳川吉通(1713)、渡辺美智雄(1995)


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2007年09月07日

阪大、国立大学トップに

長年、色々な意味でトップは東大でしたが、阪大が徐々にその勢力を脅かしつあるようです。


まず、財務ランクで1位。
これは、財務諸表の分析などから、経営効率が高くて研究活動も活発だと評価された結果。

国立大比較 財務ランク1位は阪大…「コストで差」東大6位
《報道記事:読売新聞5月30日付け》



次に学生数。
この10月、大阪大学は大阪外国語大学と統合し、新しい「大阪大学」となる予定なんですが、この新しい大阪大学は、どうやら学部学生の定員で東京大学を上回るらしいのです。
(ま、ここでポイントは「学部学生定員」というところで、実際の大学院まで含めた在籍学生数では、依然として東京大学が一位(28952名、学生数)なんですけどね)


そして、最近明らかになったのが「学長報酬」。

国立大学長の報酬額 阪大、東大を抜いてトップに
《報道記事:朝日新聞9月6日付け》


マイナス勧告となった05年度の人事院勧告を受けた報酬改定で、減額を補填を実施したかどうかで順位が動き、それまで事実上「不動の一位」をキープしてきた東京大学が順位を落とし、阪大がトップになったらしいんです。

■国立大学学長の年間報酬額(新聞記事より)
(1)大阪大(大阪)      2483
(2)東北大(宮城)      2480
(3)京都大(京都)      2466
(4)東京大(東京)      2341
(5)九州大(福岡)      2301
(6)名古屋大(愛知)     2280
(6)北海道大(北海道)    2280
(8)一橋大(東京)      2268
(9)千葉大(千葉)      2199
(10)東京医科歯科大(東京) 2175



阪大、恐るべし。

私立でも立命館が元気です。

大学の世界では関西パワーがまだまだ健在のようです。

負けてはいられません。



【関連サイト】
大阪大学


【今日(9月7日)は何の日】
ブラジルがポルトガルから独立(1822)、西ドイツ成立(1949)

【今日が誕生日】
嵯峨天皇(786)、エリザベス1世(1533)、徳川家綱(1641)

【今日が忌日】
司馬懿仲達(251)、泉鏡花(1939)、吉川英治(1962)
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2007年09月06日

そ、総長カレー?

義塾東門を出たすぐ横に文銭堂という和菓子屋さんがあり、そこが作っている名物菓子が「学問のすすめ 最中」です。

学問のすすめ 最中

文銭堂

とはいえ、この最中には箱には諭吉先生が書いてあるものの、最中そのものには書いてありません。

諭吉先生が直接描かれている商品といえば「万円サブレ」。

万円サブレについて(公式ではないが、詳しい)



さて、前置きが長くなったものの、今日は諭吉先生の話ではなく、京大総長の話。


「総長カレー」レトルトで登場
京大吉田キャンパス 辛ささっぱりと
《新聞記事:京都新聞8月29日付け》


京大名物「総長カレー」、レトルトパックで発売
《新聞記事:日経新聞8月30日付け》


京大総長カレー、レトルトに
《新聞記事:朝日新聞9月3日付け》



どうやら、現役の京大総長が監修したカレーが人気を呼び、レトルトでも販売されるらしいのです。

「京大総長」という肩書と「カレー」という庶民派料理の代表格のこのギャップが、この人気を生んでいるのでしょうか?


そういえば京大は、早稲田と共同でビールも作っているはず・・・

食卓からブランド認知か??



【関連サイト】
京都大学生協「総長カレー」


【今日(9月6日)は何の日】
マゼランが世界一周達成(1522)、バルト三国がソ連から独立(1991)、ダイアナ妃葬儀(1997)

【今日が誕生日】
大石慎三郎(1923)、星新一(1926)、岩城宏之(1932)

【今日が忌日】
足利義澄(1511)、ジャン=バティスト・コルベール(1683)、黒澤明(1998)
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2007年09月03日

旅行と一緒に、講義いかがですか?

以前、大学院の在外研究でペンシルバニア大学を訪問したことがありました。
ペンシルバニア大学が立地している地区は昔(30年ほど前)は、かなり治安が悪く、大学に教員・学生を引き付けるために、長期計画で大学周辺を含めた都市計画を立案し、徐々に周辺環境を改善していったそうです。


大学は、一朝一夕にキャンパスの場所を動かすことはできません。そのキャンパスがあるところで、自分達なりの魅力を、地域と共に創造し、地域全体を盛り上げていかなくては、そこに存在する意味はありません。


さて、その意味で「とっておきの立地」である京都で、興味深い試みが始まっています。

その名も「楽洛キャンパス」。

楽洛キャンパス

京都観光と大学の講義を組み合わせるという、まさに立地の力と大学の魅力が組み合わさった企画です。

京観光に大学の講義
上京・同大で開講、琵琶演奏も
《新聞記事:京都新聞9月1日付け》



残念ながら、常時開講しているというわけではなく、大学が秋学期に入る前の一時期(今年は9月1日から11日)だけのようですが、今後も注目していきたい試みです。


さて、我が義塾は、どんな特色を生かして、どんな地域貢献ができるでしょうか?



【関連サイト】
同志社大学


【今日(9月3日)は何の日】
英仏がドイツに宣戦布告(1939)、王貞治が通算756号ホームラン達成(1976)

【今日が誕生日】
フェルディナント・ポルシェ(1875)、楳図かずお(1936)

【今日が忌日】
オリバー・クロムウェル(1658)、折口信夫(1953)
posted by Tommy at 23:30| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月02日

大学サイトランキング発表!

8月29日、Eコマースサイトを評価・ランキング付けしているゴメス・コンサルティングが大学サイトランキングを発表しました。


大学サイトランキング

上位10大学は、以下のとおりです。
1. 中央大学
2. 広島経済大学
3. 同志社大学
4. 京都女子大学
5. 明治大学
6. 杏林大学
7. 中部大学
8. 立命館大学
9. 神奈川大学
10. 早稲田大学

ちなみに、このランキングは50位までがランキングされていますが、わが義塾の名前はどこにもありません・・・


このランキング、ゴメス・コンサルティングが勝手気ままにランキングしているわけではなく、一定の基準に達した大学を「ノミネート大学」として選定し、その調査対象となった大学(131大学)を順位づけしているというわけです。

ランキングの調査方法について

ノミネート大学一覧



なんでも順位が高ければ良いというわけではないですが「ユーザーにとって使いにくい(使いやすいとはいえない)」というのは、いただけないですね。




【関連サイト】
中央大学(ランキング1位!)



【今日(9月2日)は何の日】
アクティウムの海戦(紀元前31)、ミズーリ艦上で降伏文書調印(1945)、ホー・チ・ミンがベトナム独立宣言(1945)

【今日が誕生日】
伊藤博文(1841)、安重根(1879)

【今日が忌日】
和宮親子内親王(1877)、ピエール・ド・クーベルタン(1937)、ホー・チ・ミン(1969)
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2007年09月01日

東京駅前に大学集結中ですが

以前も書いた気がしますが、相変わらずサピアタワーはネタになるんですね。


東京駅前ビルに大学集合 生き残り戦略、拠点設け講座や連携
《報道記事:産経新聞8月29日付け》



12大学が集結し、新聞記事曰く「同窓会などのイベントのため利用してもらっています。立地条件の良さが好評です」と、JR東日本の担当者は胸を張る。」とか。


さて、今日取り上げたのは、ここにどの大学が入っているか、ではなく、このビルの使い勝手。

このビル、入退館管理が「suica」なんだそうです。


サピアタワー(ページ下部に記述あり)

利用案内(京都大学東京連絡事務所)(PDF)


実際にこのタワーの中の施設を訪問した方からの話を聞くと、Suicaにより管理されているのは、ちょっと面倒だとか。


大学は、本来であれば社会に開かれている施設であるべき(程度の差はありますが)だと思いますが、どうやら東京駅前の施設は、ややハードルが高いようです。




【関連サイト】
サピアタワー(ウィキ)

【今日(9月1日)は何の日】
関東大震災(1923)、ドイツがポーランドに侵攻(1939)、日本初の民間ラジオ放送局(中部日本放送、毎日放送)開局(1951)

【今日が誕生日】
伊達宗城(1818)、新渡戸稲造(1862)、小澤征爾(1935)

【今日が忌日】
ルイ14世(1715)、井上馨(1915)、エドウィン・O・ライシャワー(1990)

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2007年08月25日

論文代行についてオモウこと

先週、大学界を揺るがす?記事を見つけました。

1文字5円、卒論に代行業者…大学は「見つけたら除籍」
《新聞記事:読売新聞8月18日付け》



小学校の夏休みの自由研究を親が代わりにやってしまうことに始まり、いよいよ大学生も「子供」になってしまったようです。


この状況は、どう解釈すべきなのか、迷ってしまいます。

原始的な市場経済の論理でいえば「需要があるから共有がある」ということですから、この現象は「しょうがない」(by久間)ということになってしまうのでしょうか?

そうではないはずです。

この「経済的交換」が行われている「大学」とは何か、という基本的な理解がないからこそ起こっている現象なのでしょう。


それは、この行為に及んでいる当事者ばかりだけではなく、大学を取り巻く人々の多くにとっても言えることかもしれないだけに、ちょっと憂慮しています。


この市場が成立しているのは、学生にとって、大学という場で得るべきものが「単位」というものになってしまっていることが考えられます。


卒業論文を執筆する意図は、色々な解釈や考え方があるかと思いますが、私としては「一つの検証すべき課題を立て、それに関して分析し、一定の結論を導く」という思考プロセスを経験する行為だと思っています。
それは決して「通年科目:2年で8単位」という表現に還元できるものではないと思っています。


しかし、今回の記事の背景にあるのは「2年で8単位をいかに獲得するか」であり「課題の検証プロセスを自分が経験するのは面倒」という心理が働いているのではないでしょうか?


こういう考えを持つ学生は、その人自身にも問題はありますが、大学4年に至る(卒業論文を書き始める)までに、卒業論文を執筆することの意味を十分に伝えることができなかった大学側にもあるのではないでしょうか?



大学は「金太郎あめ的卒業生製造機」ではないはずです。

自ら調べる・考える力をもった独立した自己を育成する場であるんだと思うんですけどねぇ。

前時代過ぎるかなぁ・・・


<追伸>
卒論代行はしていませんが、私自身学部生の頃、同期や後輩の「論文コンサルティング」をしていたことがありました。
何をどのように課題として設定するか、その課題に関する先行研究(書籍・論文)にはどんなものがあるか、その書籍・論文が図書館のどこら辺に置いてあるか等・・・
「先生に頼る」というのが良いとは思いませんが、最低限の作法は教えてもらいたいものです。(先生たちは、その作法を上手に出来てしまった人たちなので、そこまで思い至らないのでしょうか)



【関連サイト】
@卒業論文−卒論・レポートの書き方ポータル

【関連書籍】



【今日(8月25日)は何の日】
北里柴三郎がペスト菌を発見(1894)、羽田飛行場開港(1931)

【今日が誕生日】
エーリッヒ・ホーネッカー(1912)、レナード・バーンスタイン(1918)

【今日が忌日】
細川ガラシャ(1600)、フリードリヒ・ニーチェ(1900)、黒田清隆(1900)

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posted by Tommy at 02:29| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 大学一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月19日

インド進出 by 東大

皆さん、1820年当時の世界のGDPってご存じですか?

インドって、どれくらいあったのか、想像できますか?

な、なんと16%もあったんだそうです!

ちなみに中国が28.7%で、実に中印両国で45%近くあったことになります。(ちなみに人口だと全世界の55%!)

日経:中国のGDPは日本の2倍(世界銀行)……こんなことにカリカリしてはいけない

書籍:世界経済の成長史1820‐1992年―199カ国を対象とする分析と推計


さて、なぜこんな話をするかと言いますと、これです。


優れた学生呼び込め、東大がIT急成長のインドに事務所
《新聞記事:読売新聞8月18日付け》



新聞タイトルそのままなんですが、IT分野で急成長しているインドに、来年「インドオフィス」を立ち上げ、インド工科大学などと学術交流を考えている、という記事なんです。

「欧米に流れるインドの優秀な人材と技術を呼び込み、浮上の足がかりにしたい考えだ」と、記事は書いてあるわけですが・・・



はたして「欧米に流れる」人材なんて、呼び込めるのでしょうか?

言語環境は日本語だし、生活環境だって十分に整っていない。居続けたとしても英語が上達するわけでもないし、企業に入ったとしても「ガラスの天井」を感じてしまう・・・

そんなところに、人材が惹きつけられる理由があるでしょうか?


更に新聞記事には、東大関係者のコメントとして「人材豊富なインドから優秀な留学生を積極的に受け入れ、共同研究の実績も積み重ねることで、世界トップの大学を目指したい」という言葉があります。

ちょっと気になるんですよね。
「国立大学法人」としての役割ってなんだろう、って。

研究レベルとして世界に伍したい、というのは理解できるのですが、それをインドに依存するのか、と。


ちょっとナショナリスティックですかね?
posted by Tommy at 23:33| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

オープンキャンパスは「有効」か?

現役の大学生にとっては、まさに「夏真っ盛り(とはいえ、熱中症にはご注意を)」のこの時期、大学にとっては「受験生獲得」の一つのヤマになっていますね。


そう、オープンキャンパスです。

実は、わが義塾でも、この金土(17・18)はオープンキャンパスの日程にあたっていました。

オープンキャンパス2007


一説によると、このオープンキャンパスの「人の入り」が、実際の受験者数に相関があるとか、ないとか。


いずれにせよ「高校生に時間があり」「大学にも物理的余裕がある」この時期こそ、大学がどんなところ/どんなことをするところなのかを見せるには、絶好の機会なのでしょうね。


これに関連して、

志望校選び、学校説明会決め手に…大学・短大側も工夫こらす
《新聞記事:読売新聞8月17日付け》


という記事があったわけですが、
ここで注目したのは

「特に中堅以下の大学を受ける場合、実際に訪れて、校風や雰囲気が自分に合うかどうか確かめることが、進路選びで重要になっているようだ」(カレッジマネジメント:小林浩編集長)

という発言です。


おそらく、大学進学に対してあまり積極的ではない高校生にとっては「大学」の雰囲気や実態を知るには、かなり有効な手段になっているのでしょうね。


とはいえ、いまだ高校生の大学進学「希望」は70%台にとどまっているわけで、オープンキャンパスに来る生徒はこの70%の内数ということになりますが、「残り30%」をどう引き込むかが、今後の課題なのではないでしょうか。(そうすれば、まだまだ収容人員より多い受験者が確保できるはず)



【関連サイト】
進路ナビ

【関連書籍】



【今日は何の日】
アフガニスタンがイギリスから独立(1919)、ソ連保守派クーデターでゴルバチョフ大統領軟禁(1991)

【今日が誕生日】
ココ・シャネル(1883)、ビル・クリントン(1946)

【今日が忌日】
アウグストゥス(14)、間部詮房(1720)、ワット(1819)
posted by Tommy at 02:11| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月16日

ジャーナリスト養成の新しい動き

先日、パイロット養成について書きましたが、今日はジャーナリスト養成の話について。


今から去ること62年前。
GHQは、日本のマスメディアが軍国主義に迎合した報道姿勢をとったことを憂い、戦後の民主化における言論報道機関の果たす役割の大きさを考慮し、その役割の遂行に貢献しうる人材の育成並びにマス・メディア研究を行いうる研究機関の設置を幾つかの日本の大学に求めたということがありました。

それらは(私が知っている限り)
 ・慶應義塾大学:新聞研究所
 ・上智大学:文学部:新聞学科
 ・東京大学:新聞研究所
 ・早稲田大学・政治経済学部・新聞学科
(50音順)
という形で結実したわけですが(それ以前より存在していたところもあり)、

 ・慶應義塾大学 → メディア・コミュニケーション研究所
 ・上智大学 → (現存)
 ・東京大学 → 社会情報研究所 → 情報学環
 ・早稲田大学 → 廃止

というように、それなりの変遷をたどっています。


しかし、ここに来て「戦後民主主義」とは別の「社会の高度化・専門化」という流れの中で、再度設立「ブーム」を迎えているようなのです。


龍谷大と早大プロジャーナリストコース新設へ
《報道記事:janjan8月6日付け》



龍谷は社会学研究科の中に、早稲田は政治学研究科の中に、それぞれ職業ジャーナリストを養成するコースを新設するのだそうです。

しかもそれぞれ「研究者養成ではなく、あくまでも実務者養成」と謳っています。



現在の日本の法体系では「(一般)大学院」は「アカデミックコース」、「専門職大学院」が「プロフェショナルコース」であるはずですが、ここでもその制度上の建前を超えて、作りやすい形で作っているようです。


わが義塾も、メディア・コミュニケーション研究所、法学研究科(政治学専攻)、社会学研究科の連合で「ジャーナリズム大学院」、作ってみても良いと思うんですが・・・



【関連サイト】
早稲田大学:政治学研究科
龍谷大学:社会学研究科

【関連書籍】



【今日は何の日】
経済団体連合会(経団連)設立(1946)

【今日が誕生日】
トーマス・エドワード・「アラビアの」ロレンス(1888)、マドンナ(1958)

【今日が忌日】
北条政子(1225)、ベーブ・ルース(1948)、エルヴィス・プレスリー(1977)
posted by Tommy at 02:01| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月12日

何をもって「大学全入」と言うか

文部科学省が9日に発表した学校基本調査の速報によると、2007年度の入学者数は69万8千人で、志願者数77万2千人に対する割合は90%にとどまり、いわゆる「大学全入時代」にならなかったことが判明したそうです。


大学全入時代「まだ先」 今春の入学者90% 中教審の予想外れる
《新聞記事:北海道新聞8月10日付け》


「大学全入時代」まだ先 07年度90%、現役進学率50%超す
《新聞記事:中日新聞8月10日付け》




この記事を読んでいて不思議だったのは
「全入時代が到来することを、新聞記者はどう考えているのか」
です。

おそらくは(新聞のタイトルがいみじくも示していますが)
「大学全入時代が来ると、大学が大変になるということをセンセーショナルに記事にしようとしていたのに、そのアテが外れた」
という感じなのではないでしょうか?

いかにも「ニュース」を伝えなければならない新聞記者らしい発想だと思いましたが、それがいつになろうとも、我々が考えなければならないのは、「大学全入ってどういうことなのか」ではないでしょうか?



上の記事が伝える「全入」とは、志願者に対する入学者数の話です。
ここで重要なのは、あくまで母集団は「志願者」であるということ。

決して「18歳人口」の全数ではない、ということなんです。

ここでいう「全入」とは「入学しようと考えている人が(志望を考えることなどをしなければ)必ずどこかの大学に入ることができる」
ということなわけです。

そう、この数字は「入学しようと考えている人」だけを対象としているのであって、「行きたいけれども、理由があって志願しない」「志願する財政的な裏付けがない」などの人々を「除外」しているんです。



平成19年度の18歳人口は130万人、この全員が入ってこそ「全入」のはずですが、現在の議論は一体何なのでしょうか?

私たちは「全入時代」を恐れるのではなく、「本当に大学に入って学びたい」人をどう支援するかを考えるべきではないでしょうか?



【関連サイト】
独立行政法人日本学生支援機構(旧:日本育英会)

【関連書籍】



【今日の出来事】
家康が関八州へ国替え(1590)、ハワイがアメリカに併合(1898)

【今日が誕生日】
徳川家光(1604)、淡谷のり子(1907)

【今日が忌日】
クレオパトラ(紀元前30)、護良親王(1335)
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2007年08月11日

コーネルも参加。

Google、相も変わらず、着々と勢力を拡大しているようです。


先月のわが義塾に引き続き、27校目の提携先としてコーネル大学と提携したようです。


Google Book Searchにコーネル大学が参加
《報道記事:ITmedia8月10日付け》



とはいっても、どうやら全学の図書館ではないようで、20ある図書館のうちのひとつのようですが(対象範囲は広いようです)。


Cornell University Library becomes newest partner in Google Book Search Library Project
《Press Release: Cornell University Library, 07/08/07》


Cornell University becomes newest partner in Library Project
《Press Release: Google, 07/08/07》



【関連サイト】
Cornell University

【関連書籍】



【今日の出来事】
天正遣欧少年使節がリスボンに到着(1584)

【今日が誕生日】
木戸孝允(1833)、幣原喜重郎(1872)、吉川英治(1892)

【今日が忌日】
桂昌院(1705)、アンドリュー・カーネギー(1919)
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2007年08月04日

私立大学によるパイロット養成


私が大学生の頃、パイロットになるためには、

1.航空会社各社の『自社養成(一般大学から採用し、各社で養成する)パイロット試験』に応募する
2.運輸省の航空大学校を卒業して入社する
3.航空自衛隊に入隊する

ぐらいしか方法がなく、高校時代のパイロット志望だった友人たちは、その進路にえらく悩んでいたことを覚えています。
ロケットエンジンなどを扱う「航空宇宙工学」なんてのが大学の中に学科としてあったものの、そこを卒業したからといって次に進める、というわけでもなく・・・


しかし10年近く経つと、やはり状況というのは変化するものなんですね。


パイロット、大学で育て――団塊退職で成り手確保
《新聞記事:日本経済新聞8月2日付け》


法政大がパイロット養成コース 操縦実習は福島で 《新聞記事:朝日新聞8月2日付け》

法大がパイロット養成へ 福島空港に実習拠点
《新聞記事:京都新聞8月2日付け》


「日本の空でパイロットを育てる」新しい理工系プログラムを開始
《プレスリリース:法政大学8月2日付け》
【PDF】


法政大学は、2008年から理工学部の中に30名定員の「機械工学科:航空操縦学専修」を設置し、福島空港を拠点として学部段階でのパイロット養成に乗り出すのだそうです。


実は、私立大学によるパイロット養成はこれが初めてではなく、すでに昨年2006年に東海大学に「工学部:航空宇宙学科:航空操縦学専攻」が開設されており、また、2008年には桜美林大学にも「ビジネスマネジメント学群:フライト・マネジメントコース(パイロット養成)」が開設される予定です。


今まで民間パイロットは自社養成がほとんどだったわけですが、この一連の動きによって、あらかじめ操縦士免許を持った人材が学部段階で一定数以上教育されることになるわけです。


この動きを考えてみると
 ・パイロットを目指す学生を確保できる(大学にプラス)
 ・パイロットを目指す学生のためのコースができる(学生にプラス)
 ・パイロットの育成コストが低減できる(航空会社にプラス)
の一方で
 ・学科の維持コストが(おそらく)かなり高額(大学にマイナス)
 ・高校卒業段階でキャリアを選択せざるをえない(学生にマイナス)
 ・高校段階の意思で有資格者が育成される(航空会社にマイナス)
ということもあるわけで、
なかなか判断が難しい。


とはいえ、選択肢が増えることは良いことです。
社会人が再入学する道もあるんでしょうかねぇ・・・




【関連サイト】
法政大学

【関連書籍】



【今日は何の日】
フランス国民議会がアンシャン・レジームの廃止を採択(1789)

【今日が誕生日】
ルイ・ヴィトン(1821)、ルイ・アームストロング(1901)

【今日が忌日】
源義家(1106)、土光敏夫(1988)、松本清張(1992)、渥美清(1996)
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2007年07月31日

キャリアより大学職員(とはいえ学長)

先日のAERA(2007年7月30日号)に
「東大就職異変 キャリアより大学職員」
という記事があったのをご記憶でしょうか?

(バックナンバー:2007年7月30日号<表題のみ>


さて、この記事とは全く関係ないところで、ちょっと面白い出来事が。

山形大学の学長(9月1日から)に、ついこの前まで文部科学事務次官だった結城氏が当選したらしいのです。

山形大学:新学長に前文部科学事務次官の結城氏
《新聞記事:毎日新聞7月26日付け》


元文部科学次官・結城氏、山形大学長に 他候補は反発も
《新聞記事:朝日新聞7月26日付け》


山形大学長に前文科次官を選出 「天下り」批判も
《新聞記事:産経新聞7月26日付け》



国立大学の学長は、多くの場合、学部教授会の推薦を背景に学内の教授が選出されるわけで、学外者が選出されるというだけでも異例です。

しかも今回は、その学外者が直近の文部科学事務次官ということで、二重に異例なわけです。

更に更に、新聞記事を読んでもらうとわかるのですが、学内での一次投票(「学内意向聴取」というらしいです)では、もう一人の候補者である工学部長が最多得票(378票対355票)だったらしいのですが、学内学外各7名ずつで構成される選考会議で4票対10票となり、結城氏に軍配が上がったということです。



これまで「同僚支配/管理」が当然だったことを考えると、この結果は非常に画期的なものがあります。

国立大学の学長は、独立行政法人化以前は、文部省の設置機関(予算編成単位)である各学部(部局)を「取りまとめる」だけの存在だったわけですが、独法化以後は、一つの法人の長として自らの大学をリードしていくという存在に大きくその位置づけが変化しています。

この変化を受けての今回の決定は、学内の方の認識は別として、今後注目すべきことだと思います。


大学にも、しかも国立大学にも、「経営」の波は押し寄せているようです。



【関連サイト】
山形大学

【関連書籍】

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2007年06月16日

中国で企業法務

いよいよ企業は、中国での人材育成にも力を入れ始めたようです。


松下や伊藤ハムなど、上海の大学に法務講座
《報道記事:日経新聞6月16日付け》



記事を読むと、どうやら既に上海交通大学では既に松下やオムロンといった企業の法務担当者が講師として授業を始めているようですが、これがこの9月から、上海の名門である復旦大学でも始めることになったらしく、ニュースになったということらしいです。


このニュース、面白いのは「上海交通大学」ではニュースにならず「復旦大学」だからニュースになっているという点。

・上海交通大学(公式サイト)/(Wikipedia
・復旦大学(公式サイト)/(Wikipedia

上海交通大学、復旦大学、ともに「国家重点大学」という、国家が優先的に予算配分を行う、ほんの一握りの大学の一角をなしています。

国家重点大学(Wikipedia)

復旦は「北の北京、南の復旦」と称される名門大学であり、ニュース価値としてはかなり高いんですね、きっと。

ちなみに上海交通大学は、江沢民前国家主席の出身校なんですけどね・・・



【関連サイト】
講師選定を手伝う、弁護士法人
弁護士法人キャスト糸賀

【関連書籍】

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2007年06月15日

ローマ再現byバージニア大学


バージニア大学を中心とするプロジェクトチームによって、320年当時のローマ中心部が再現されたようです。

よみがえる古代ローマ――バージニア大学が3Dで再現
《報道記事:IT media news 6月12日付》


International Team Rebuilds Ancient Rome Digitally
《press release: 07/06/12》



とにかく、ご覧あれ。

Rome Reborn 1.0



【関連サイト】
University of Virginia

【関連書籍】

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2007年06月10日

産学連携の難しさ(一橋−松井証券)


社会科学は「社会」を科学する学問であって、その「社会」を構成しているのは、私も含めた、一人一人の人間です。

社会科学が新しい知見を得ようとするとき、それは必ず「特定の個人」や「人間が作り上げた『データ』」にアクセスし、そこに垣間見える法則性や考えを「理論」として構築・提示することになります。


さて今回、この社会科学の営みに対する試金石となる事象が起こりました。


顧客から苦情殺到 松井証券、一橋大との共同研究延期
《報道記事:朝日新聞6月6日付け》


松井証券 一橋大共同研究を無期延期
《報道記事:読売新聞6月7日付け》


松井証券が一橋大学との共同研究を無期延期、顧客データの利用に懸念
《報道記事:日経BPnet6月7日付け》




事の起こりは、5月30日、松井証券が口座を持つ顧客に対して以下のような連絡をしたことに始まります。

行動ファイナンスに関する研究への協力について
《発表記事:松井証券5月30日付け》


松井証券が、一橋大学の行動ファイナンス研究グループに対して、個人が特定されない形式のデータを提供すると発表したのです。

行動ファイナンスは「人間は必ずしも合理的な意思決定を行うとは限らない」とする考え方で、この理論を日本において大規模に立証するための基礎研究として、今回の一橋大学に対する松井証券のデータ提供という決断に結びついたというわけです。


しかし、このデータ提供に対し「取引データは個人の財産だ」「取引手法を真似される」といった苦情や口座解約の申し出が相次ぎ、対応に迫られることになったのです。


当初は、どうやら強気に構えていたようなのですが、
顧客データ提供で苦情 松井証券と一橋大の共同研究
《報道記事:産経新聞6月6日付け》

株売買履歴提供に苦情…松井証券・一橋大共同研究
《報道記事:読売新聞6月5日付け》


反対運動の激しさ、量と、それに関連して株価も下がるなどの動きも見えたため、最終的には「無期延期」ということになってしまったようです。



今回のこの騒動、「一企業が個人情報を無断で利用しようとした」というような簡単な理解では済まないのが問題をややこしくしています。

というのも、松井証券は(期限設定の短さなどのミスはあったにせよ)、口座を持つ顧客68万人に対して個人情報保護法に基づき、個人が特定できない形式のデータを利用する旨を通知した結果、こんな顛末になってしまっているからです。

社会全体の動きは政府統計等の「マクロデータ」を利用してマスの動きを把握することが可能ですが、今回の行動ファイナンスのような学問では「ミクロ」のデータを利用して個人の動きを把握しない限り、学問そのものの発展が難しいわけです。

これに松井証券は協力をしようとし、個人情報保護法に基づき顧客に通知するというコンプライアンス面にも十分に気を使ったにもかかわらず、苦情殺到・口座解約・株価下落といった、予想だにしないしっぺ返しを食らってしまったのですから。
言葉を選ばずに言ってしまえば「正直者がバカをみる」結果になってしまったわけで。


個人情報の利用に関する「プライバシーポリシー」には、小さ〜な字で「実は色々な場所に横流ししますから」という抜け穴的な条項を忍ばせている企業も多い中で、今回の松井証券の行動は誉めてしかるべき(当たり前なのですが)ことのはずです。

しかもその目的が、営利目的ではなく学問発展という社会全体の利益に適う行動であったにも関わらず、こんな結果になってしまうとは、今後、個人データ(もちろん匿名)を大規模に使って研究を行う事に、大きな障害となりそうです。



【関連サイト】
松井証券
行動ファイナンスに関わる共同研究の無期延期について

【関連書籍】

posted by Tommy at 22:41| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月04日

文化の違いか「気の持ちよう」か


現在、義塾は来年2008年の創立150年に向けて「記念事業募金」を募集しています。

その額、250億円。


記念事業募金のご案内


評議員会等で募金の進捗状況について報告を聞く機会があるのですが、それに寄れば「個人」の寄附の出足があまり芳しくないようです。

一口1万円で、できれば10口以上で受け付けているのですが、どうやら「10万円じゃないとダメなのか」という誤解も受けているようなのです。

いいえ、1万円で大丈夫なんです。
気持ちの問題です。
塾で過ごした時間と塾でこれから過ごすであろう塾生たちのために、一口から募集いただければ・・・



てなことを考えていたら、海外からビッグニュースが。

ポール・ニューマン、出身大学へ12億円を寄付
《報道記事:朝日新聞6月3日付け》


あの、ポール・ニューマンが自分が卒業したカレッジに奨学金設立のために1千万ドルを寄附されるようです。

ここまで大きな額を寄附できるのは、ほんの一握りの方かもしれませんが、どんな額にせよ、自分の母校への気持ちを形にしてみるのも、たまには良いのではないでしょうか。


【関連サイト】
記念事業募金のご案内:個人の皆様へ

【関連書籍】
「立国は私なり。公に非ざるなり。」 (by福沢諭吉『痩我慢の説』)

posted by Tommy at 23:50| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 大学一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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